「マキネッタでエスプレッソを淹れてみたいけど、使い方がよくわからない…」
そんな悩みを抱えていませんか?
マキネッタは、イタリアの家庭では一家に一台あるといわれる直火式コーヒーメーカー。3,000円程度で購入でき、自宅で本格的な濃厚コーヒーが楽しめる人気のアイテムです。
ただ、使い方を間違えると「吹きこぼれで焦げ跡がついた」「ハンドルが溶けた」なんてトラブルも…。
この記事では、バリスタの経験をもとに、マキネッタの基本的な使い方から失敗しないコツまで徹底解説します。
読み終えるころには、自宅で美味しいマキネッタコーヒーが淹れられるようになりますよ。
マキネッタとは?エスプレッソとの違い
マキネッタは「直火式エスプレッソメーカー」とも呼ばれますが、実はエスプレッソとは少し違います。
本場イタリアでは、マキネッタで抽出するコーヒーは「モカ」と呼ばれ、エスプレッソとは区別されています。
モカとエスプレッソの違い
| 項目 | モカ(マキネッタ) | エスプレッソ |
|---|---|---|
| 抽出圧力 | 約1.5〜2気圧 | 約9気圧 |
| 抽出温度 | 約100℃ | 約90〜96℃ |
| 豆の挽き具合 | 細挽き〜極細挽き | 極細挽き |
| クレマ | なし(ブリッカは例外) | あり |
| 味わい | すっきり濃厚 | 濃厚でオイリー |
最大の違いは抽出圧力です。エスプレッソマシンは約9気圧で抽出するのに対し、マキネッタは蒸気圧を利用した約1.5〜2気圧。そのため、エスプレッソほどの濃厚さはありませんが、ドリップコーヒーより圧倒的に力強い味わいになります。
マキネッタの使い方【7ステップ】
それでは、マキネッタの基本的な使い方を解説します。
用意するもの
- マキネッタ本体(ビアレッティなど)
- コーヒー粉(細挽き〜極細挽き):約12〜15g
- 水:安全弁の直下まで
- 五徳(ガスコンロ用の金網)
- 新聞紙やタオル(あると便利)
ステップ1:ボイラーに水を入れる
マキネッタの下部(ボイラー)に水を入れます。
ポイント:安全弁のすぐ下まで
水は安全弁を超えないように注意してください。超えると蒸気の逃げ場がなくなり、吹きこぼれの原因になります。
お湯を使うと抽出時間を短縮でき、コーヒーの酸化を防げます。時間に余裕があれば、沸騰したお湯を入れるのがおすすめです。
ステップ2:バスケットにコーヒー粉を入れる
バスケット(フィルター部分)にコーヒー粉を入れます。
ポイント:すりきり一杯で、押さえない
コーヒー粉はすりきり一杯を目安に。タンピング(押し固める)は必要ありません。むしろ、押しすぎると目詰まりの原因になります。
挽き具合は細挽き〜極細挽きがベスト。市販のエスプレッソ用の粉でOKですが、極端に細かいものは目詰まりするので注意。
ステップ3:バスケット周りの粉を払う
バスケットの縁についた粉をきれいに払います。
ポイント:これを怠ると吹きこぼれの原因に
縁に粉が残っていると、サーバーとボイラーの接続部分に隙間ができ、蒸気が漏れてしまいます。指で軽くなでて、縁をきれいにしましょう。
ステップ4:サーバーとボイラーをしっかり接続
上部のサーバーと下部のボイラーをしっかり締めます。
ポイント:本気で締める
接続が甘いと蒸気が漏れ、うまく抽出できません。タオルを使って、しっかり締めましょう。ただし、ハンドルに力を入れすぎると折れる可能性があるので、本体を持って締めてください。
ステップ5:弱火にセットする
五徳の上にマキネッタを置き、弱火で加熱します。
ポイント:弱火が鉄則
これが最も重要なポイントです。中火や強火だと:
- ハンドル(プラスチック部分)が溶ける
- 吹きこぼれが起きる
- コーヒーが焦げた味になる
火は、マキネッタの底からはみ出さない程度の弱火に。IHコンロの場合は、IH対応のマキネッタ(ビアレッティ・ヴィーナスなど)を選びましょう。
ステップ6:抽出を待つ
弱火で4〜5分待つと、「コポコポ」という音がしてきます。
ポイント:蓋を開けて確認もOK
コーヒーがサーバーに上がってくるのが見えます。「コポコポ」という音は、コーヒーが抽出されている証拠です。
ステップ7:シュコーという音で火を止める
「コポコポ」から「シュコー」という音に変わったら、火を止めます。
ポイント:遅れると焦げ臭くなる
「シュコー」は水がなくなりかけている合図。ここで止めないと、コーヒーが焦げて苦くなります。
完了!これで、約30〜50mlの濃厚コーヒーが抽出できました。
失敗しないための3つのコツ
コツ1:とにかく弱火を守る
何度も言いますが、弱火が命です。
私も最初は「早く飲みたい」と中火にして、見事にハンドルを溶かしてしまいました。弱火で4〜5分待つのがベストです。
コツ2:お湯を使うとベター
水ではなくお湯を入れると、抽出時間が短縮され、コーヒーの酸化を防げます。
特に浅煎りの豆を使うときは、お湯がおすすめ。抽出時間が長いと酸味がきつくなりやすいからです。
コツ3:縁の粉は必ず払う
バスケットの縁に粉が残っていると、高確率で吹きこぼれます。
吹きこぼれたコーヒーはマキネッタ本体に焦げ跡を残し、一度つくと取れません。面倒でも、縁はきれいにしましょう。
マキネッタで淹れたコーヒーのおすすめの飲み方
1. アメリカーノ(お湯割り)
マキネッタコーヒーは濃いので、そのままだと苦手な方もいるかもしれません。
そんなときは、コーヒー:お湯 = 1:3 の割合でお湯割りに。すっきりしつつも、コクのあるアメリカーノになります。
夏場は氷を入れてアイスアメリカーノもおすすめ。
2. カフェラテ
マキネッタコーヒー30mlに、泡立てたミルク(約60℃)を注ぐだけ。
ミルクフォーマー(100均でも買えます)があれば、自宅で簡単にカフェラテが作れます。
3. アフォガート
バニラアイスにマキネッタコーヒーをかけるだけの簡単デザート。
ほろ苦いコーヒーと甘いアイスのコントラストが絶品です。来客時のおもてなしにもぴったり。
4. イタリア式(砂糖を入れてそのまま)
本場イタリアでは、砂糖を1〜2杯入れてそのまま飲むのが主流。
濃厚な苦味と甘さのバランスが、意外とクセになります。
マキネッタのお手入れ方法
洗剤は使わない
マキネッタは水洗いが基本です。
コーヒーの油分がマキネッタをコーティングし、金属臭を消してくれます。洗剤を使うと、このコーティングが剥がれてしまいます。
使用後はすぐに分解
コーヒーかすをバスケットから取り除き、各パーツを水で洗い流します。
ゴムパッキンは劣化しやすいので、定期的にチェックして、硬くなっていたら交換しましょう。
乾燥はしっかりと
洗った後は、しっかり乾燥させてから組み立てます。湿気が残るとカビの原因になります。
マキネッタに合うコーヒー豆の選び方
焙煎度は深煎り〜中深煎りがベスト
マキネッタには、深煎り〜中深煎りのコーヒー豆が相性抜群です。
浅煎りだと酸味が強く出すぎることがあります。苦味とコクがしっかりした深煎りなら、マキネッタの抽出方法にマッチします。
おすすめの産地
- ブラジル:ナッツのような香ばしさ
- コロンビア:バランスが良くまろやか
- グアテマラ:チョコレートのような甘さ
カルディやスーパーで「エスプレッソ用」として売られているものでOKです。
まとめ
マキネッタは、3,000円程度で本格的な濃厚コーヒーが楽しめる優秀なアイテムです。
使い方のポイントをおさらい:
- 水は安全弁の直下まで
- コーヒー粉はすりきり一杯、押さえない
- 縁の粉はきれいに払う
- 弱火で抽出(これが最重要!)
- 「シュコー」という音で火を止める
最初は失敗することもあるかもしれませんが、コツさえ掴めば簡単。ぜひ自宅で、イタリアの味を楽しんでみてください。















