こんにちは、上田珈琲研究所のバリスタです。
「コーヒーを飲むと、なぜかお腹がゴロゴロする…」
「朝のコーヒーの後、急にトイレに行きたくなる…」
こんな経験はありませんか?
実は私自身も、バリスタとして毎日何杯もコーヒーを飲んでいた頃、お腹の不調に悩まされていた時期がありました。特に空腹時や、飲みすぎた日は顕著でしたね。
この記事では、コーヒーを飲むとお腹がゴロゴロする原因と、バリスタの経験から見つけた具体的な対策をご紹介します。コーヒーが好きだけどお腹の調子が心配…という方は、ぜひ参考にしてみてください。
コーヒーでお腹がゴロゴロする5つの原因
まず、コーヒーを飲んだ後にお腹が不調になる原因を理解しておきましょう。原因がわかれば、対策も見えてきます。
①カフェインによる腸の刺激
コーヒーに含まれるカフェインには、腸の「蠕動運動(ぜんどううんどう)」を活発にする作用があります。
蠕動運動とは、腸が波打つように動いて便を押し出す動きのこと。カフェインがこの動きを促進することで、便意を感じやすくなります。
適度であれば便秘解消に効果的ですが、敏感な人やカフェインを摂りすぎると、お腹がゴロゴロしたり、下痢になったりすることがあります。
②クロロゲン酸による胃酸分泌の促進
コーヒーにはクロロゲン酸というポリフェノールが含まれています。
クロロゲン酸は抗酸化作用で知られますが、同時に胃酸の分泌を促す働きもあります。特に空腹時にコーヒーを飲むと、胃酸が過剰に分泌されて胃腸に負担がかかり、お腹の不調につながることがあります。
③乳糖不耐症(ラテやカフェオレの場合)
ブラックコーヒーは大丈夫なのに、カフェラテやカフェオレを飲むとお腹が緩くなる…という方は、乳糖不耐症の可能性があります。
乳糖不耐症とは、牛乳に含まれる乳糖(ラクトース)をうまく消化できない体質のこと。日本人には意外と多く、成人の約70〜80%が何らかの形で乳糖不耐症を持っているとも言われています。
④酸味の強いコーヒーによる刺激
浅煎りのコーヒーや、アフリカ系の豆(エチオピア、ケニアなど)は酸味が強い傾向があります。
この酸味成分が胃腸を刺激し、お腹の不調を引き起こすことがあります。酸味に敏感な方は、深煎りのコーヒーを選ぶと良いでしょう。
⑤冷たいアイスコーヒーの影響
夏場に多いのが、アイスコーヒーの飲みすぎによるお腹の不調です。
冷たい飲み物は胃腸を直接冷やし、腸の動きを乱すことがあります。さらに、アイスコーヒーは一気飲みしやすいので、カフェインの過剰摂取にもつながりやすいです。
バリスタが教える!お腹に優しいコーヒーの選び方
原因がわかったところで、具体的な対策を見ていきましょう。まずは、コーヒー豆の選び方から。
深煎り(フレンチロースト・イタリアンロースト)を選ぶ
深煎りのコーヒーは、お腹に優しいと言われています。
理由は2つあります。
- 酸味が少ない:焙煎が進むほど酸味は減少し、苦味が増します。酸味による胃腸への刺激が抑えられます。
- クロロゲン酸が減少:クロロゲン酸は焙煎によって分解されるため、深煎りほど含有量が少なくなります。
私自身も、お腹の調子が気になるときは、フレンチローストやイタリアンローストを選ぶようにしています。
ブラジル・インドネシア産の豆がおすすめ
産地によってもコーヒーの特性は変わります。
- ブラジル:酸味が控えめで、ナッツのようなまろやかな風味
- インドネシア(マンデリンなど):酸味が少なく、どっしりとしたコクが特徴
- コロンビア:バランスが良く、酸味も穏やか
逆に、エチオピアやケニアは酸味が強い傾向があるので、お腹が敏感な方は避けた方が無難です。
デカフェ(カフェインレス)という選択肢
カフェインが原因でお腹がゴロゴロする場合は、デカフェ(カフェインレス)コーヒーがおすすめです。
最近のデカフェは技術が進歩しており、通常のコーヒーと遜色ない味わいのものも増えています。特に、夕方以降にコーヒーを飲みたいときは、デカフェを選ぶと胃腸への負担を軽減できます。
カフェイン除去率97%以上のものを選ぶと、より安心です。
お腹に優しいコーヒーの淹れ方
コーヒーの淹れ方によっても、胃腸への影響は変わります。
ペーパードリップがベスト
ペーパードリップで淹れたコーヒーは、お腹に優しいとされています。
その理由は、ペーパーフィルターがコーヒーの油分(コーヒーオイル)を吸収してくれるから。コーヒーオイルには、胃腸を刺激する成分が含まれています。
一方、フレンチプレスや金属フィルターで淹れると、コーヒーオイルがそのまま抽出されるため、人によっては胃腸への刺激が強くなることがあります。
抽出温度は90〜93℃がベスト
お湯の温度も重要です。
- 高温(95℃以上):成分が強く抽出され、苦味や刺激も強くなる
- 低温(85℃以下):抽出が不十分になりやすい
- 適温(90〜93℃):バランス良く抽出でき、胃腸への刺激も抑えられる
私は普段、沸騰したお湯を30秒〜1分ほど置いてから使っています。これで大体92〜93℃くらいになります。
抽出時間は3〜4分を目安に
抽出時間が長すぎると、雑味や渋みが出てきます。これらの成分は胃腸への刺激になることがあるので、ドリップなら2分半〜3分半を目安にしましょう。
逆に、短すぎると酸味が際立つので、適度な時間をかけてゆっくり抽出するのがコツです。
コーヒーを飲むタイミングと量の工夫
いつ、どのくらい飲むかも大切なポイントです。
空腹時は避ける
空腹時のコーヒーは胃腸に負担がかかります。
朝起きてすぐにコーヒーを飲む習慣がある方は、まずパンやバナナなど、軽く何かを食べてからにしましょう。胃に食べ物があると、コーヒーの刺激が緩和されます。
私も以前は起きてすぐコーヒーを飲んでいましたが、軽食を先に摂るようにしてから、お腹の調子が安定しました。
1日3杯までを目安に
カフェインの1日あたりの適正摂取量は、400mg(コーヒー約3〜4杯)が目安とされています(欧州食品安全機関による)。
お腹が敏感な方は、1日2〜3杯に抑えておくと安心です。また、一度に大量に飲むより、時間を空けて少しずつ飲む方が胃腸への負担は軽くなります。
ホットで、ゆっくり飲む
アイスコーヒーよりもホットコーヒーの方が、胃腸への刺激は穏やかです。
また、一気飲みせず、ゆっくりと時間をかけて飲むことで、カフェインの急激な摂取を避けられます。私は1杯を15〜20分かけて飲むようにしています。
ミルクや代替ミルクの活用法
コーヒーに何を入れるかも、お腹の調子に影響します。
牛乳は胃を保護する(乳糖不耐症でなければ)
牛乳には胃の粘膜を保護する作用があります。ブラックコーヒーが刺激になる方は、カフェオレにするとお腹への負担が軽減されることがあります。
ただし、乳糖不耐症の方は逆効果になるので注意が必要です。
乳糖不耐症の方は代替ミルクを
牛乳でお腹が緩くなる方は、植物性ミルクを試してみてください。
- オーツミルク:クリーミーでコーヒーとの相性が良い。乳糖フリー。
- アーモンドミルク:さっぱりとした味わい。低カロリー。
- 豆乳:たんぱく質が豊富。コーヒーとの相性も◎
最近はカフェでも代替ミルクを選べるところが増えているので、ぜひ試してみてください。
それでもお腹が不調なときは
ここまでの対策を試してもお腹の調子が改善しない場合は、以下のことを検討してみてください。
コーヒーを一時的にお休みする
コーヒーが原因でお腹の不調が続くなら、1〜2週間コーヒーをお休みしてみるのも一つの方法です。
その間に症状が改善すれば、やはりコーヒーが原因の可能性が高いです。再開する際は、薄めのコーヒーから少量ずつ始めてみましょう。
医療機関を受診する
コーヒーを飲んでいないときもお腹の不調が続く場合は、過敏性腸症候群(IBS)などの可能性も考えられます。
症状がひどい場合や長期間続く場合は、消化器内科を受診することをおすすめします。
まとめ:コーヒーを楽しみながらお腹も守ろう
コーヒーを飲むとお腹がゴロゴロする原因は、カフェインの刺激、クロロゲン酸による胃酸分泌、乳糖不耐症、酸味の強いコーヒー、冷たいアイスコーヒーなど、さまざまです。
バリスタおすすめの7つの対策
- 深煎りコーヒーを選ぶ(酸味・クロロゲン酸が少ない)
- ブラジルやインドネシア産の豆を選ぶ(酸味控えめ)
- ペーパードリップで淹れる(コーヒーオイルを除去)
- 空腹時を避ける(軽食を先に)
- 1日2〜3杯を目安に(カフェイン摂取量を管理)
- ホットでゆっくり飲む(胃腸への刺激を軽減)
- 代替ミルクを試す(乳糖不耐症の方向け)
これらの対策を取り入れれば、お腹の不調を気にせず、コーヒーを楽しめるようになるはずです。自分に合った飲み方を見つけて、素敵なコーヒーライフをお過ごしください。
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今回ご紹介した対策を試してみて、「これが効果的だった!」「こんな方法もあるよ」など、ぜひコメントで教えてください。皆さんの体験談、お待ちしています!
この記事を書いた人
上田珈琲研究所 バリスタ
コーヒーの魅力を一人でも多くの方に伝えたいという思いで、日々コーヒーと向き合っています。自分自身もお腹が弱いタイプなので、胃腸に優しい飲み方は日々研究中です。














