「カフェインの摂取量が気になる」
「コーヒーによってカフェインの量に違いはある?」
コーヒーには覚醒作用のあるカフェインが含まれており、集中したい時や目覚めたい時に効果的な飲み物です。
しかし、飲み過ぎるとデメリットもあるため、1日の摂取量を把握して正しく付き合っていく必要があります。
この記事では、カフェインの効果・摂取量の目安、カフェインをほとんど含まないカフェインレスコーヒーについても紹介しています。
- 1日に飲んでもいいコーヒーの目安が分かる
- カフェインが効くまでの時間や持続時間が分かる
- バリスタのおすすめカフェインレスコーヒーをご紹介
喫茶店やカフェの店舗運営を10年以上経験。コーヒーインストラクター1級(JCQA)・SCAJなどコーヒーに関する資格を保有。
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コーヒー1杯のカフェイン量は、約100mg
一般的なコーヒー100mlに含まれるカフェインの量は、約60mgと言われています。
コンビニコーヒーのSサイズの量が160~170mlなので、1杯に約100mgのカフェインが含まれている計算になります。
ただ、カフェイン何mgと言われても中々イメージしづらいと思うので、他の飲み物とも比べてみましょう。
飲み物 | カフェイン量(100mlあたり) |
---|---|
コーヒー | 約60mg |
紅茶 | 約30mg |
煎茶 | 約20mg |
コーラ | 約10mg |
他の飲み物と比べてコーヒーは2~6倍のカフェインが入っている
コーヒーは1日に何杯までが目安?
健康な成人だとカフェインの最大摂取量は1日400mgまでとされています。
これはコーヒー換算1杯(120ml)で4~5杯分です。適度なカフェインは身体に良い効果を期待できます。
とはいえ、一気に摂取することはおすすめしないので、適度な量と間隔を空けることが大切です。
食後に飲みことで眠気を抑えられる
妊婦や子どもは1日あたり何杯までが目安?
子どものカフェイン摂取量については体重によって計算できます。
あくまで目安にはなりますが、13歳以上の青少年で体重1kg当たり2.5 ㎎で以下の表のようになります。
コーヒー1杯(120ml)のカフェイン量だと中学生、高校生は2杯までが目安になってきます。妊婦さんはカフェインの摂りすぎには注意しましょう。
食品安全委員会の食品中のカフェインの資料と平均体重を元に算出すると以下のような結果になります。
特長 | |
成人 | 4~5杯が目安 (400mg) |
妊婦 | 2~3杯が目安(200mg) |
高校生(体重50kg~60kg) | 2杯が目安 (120mg~150mg) |
中学生(体重40kg~50kg) | 1~2杯が目安 (100mg~125mg) |
カフェインの効果があらわれる量や時間は?
個人差はあるものの、カフェインは摂取して15~30分程で効果があらわれます。
そこから血液中の濃度が最大になるのが約30分~2時間でカフェインの作用である眠気覚ましや集中力アップの効果が期待できます。
カフェインの効果を得るためにどのくらいの量を摂取すべきという決まった目安はありませんが、コーヒーを一杯(120ml)で50mg~100mg程度摂取すれば効果を感じられる方が多いと言われています。
1杯のコーヒーでカフェインの効果を十分に感じられる
寝る何時間前ならコーヒーの効果は抜けるか?
体内に入ったカフェインは3~5時間を目安に半減期をむかえ、だんだんと効果も薄れてきます。
睡眠の質を下げないためにも就寝時刻から4時間前からはカフェインを摂らないようにしましょう。
また、カフェインには利尿作用もあるため、尿意で目覚めてしまうこともあります。個人差やカフェインの摂取量でも効果持続時間は変わってくるため注意が必要です。
コーヒーの淹れ方によるカフェイン量の違い
実は、同じコーヒーでも淹れ方によってカフェインの量は変わってきます。
カフェインはコーヒーとお湯が触れている時間(=抽出時間)が長いほどお湯に多く溶け出します。
また、お湯の温度が高いほど溶け出しやすいため、短時間で落とすエスプレッソよりもドリップコーヒーやコールドブリューの方がカフェインは多い傾向にあります。
そのため、冷たい水に漬け込むコールドブリューよりも90℃前後で淹れるドリップコーヒーの方がカフェインが多くなる傾向にあります。
親しみのあるドリップコーヒーはカフェイン量が多い
豆の品種によってもカフェイン量は違う
カフェインの含有量はコーヒーの品種によっても違います。
現在流通しているコーヒーの品種は大きく分けて「アラビカ種」と「ロブスタ種」の2種類あります。
ロブスタ種の方がアラビカ種に比べて約2倍カフェインの含有量が多いとされています。
ここで「アラビカ種」と「ロブスタ種」の違いについても解説しておきます。
- アラビア種:ロブスタ種よりも香りや風味が豊かでレギュラーコーヒーとして飲まれる
- ロブスタ種:アラビア種よりも香りや風味はアラビカ種に劣るものの、植物として病気に強く、生産量が安定している
そのため、アラビア種は、レギュラーコーヒーとして飲まれることが多く、ロブスタ種は、安価なインスタントコーヒーや缶コーヒーに使われることが多いです。
安価なインスタントコーヒーや缶コーヒーの方がカフェインが多い傾向
焙煎によるカフェイン量の違い
コーヒーの焙煎度によってもカフェイン量は変化していきます。
焙煎はコーヒーの生豆を火で煎ることで様々な成分の化学変化を起こし、コーヒーの味わいを作り出す工程です。
カフェインは熱に弱いため、焙煎時間が長いとカフェインが失われますので、深煎りよりも浅煎りの方がカフェイン量は多い傾向にあります。
カフェイン量の少ないコーヒーって?
カフェイン量の抑えられた飲み物のことを「カフェインレス」や「ノンカフェイン」と呼び、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
一昔前のカフェインの抑えられたコーヒーは、従来のコーヒーに比べて劣る点もありましたが、技術の進歩により最近注目を集めています。
「カフェインレス」のコーヒーは、従来のコーヒーと遜色のない香りや味わいを楽しめることからお店でも取り扱いが増えています。
「カフェインレス」や「ノンカフェイン」は違う
カフェインレスコーヒーの効果やメリット・デメリットについてまとめているので、気になる方はチェックしてみてください。
「カフェインレス」「デカフェ」「ノンカフェイン」の違い
飲み物に含まれるカフェイン量によって「カフェインレス」「デカフェ」「ノンカフェイン」と呼び方が変わります。
「カフェインレス」
日本で「カフェインレス」と表記して販売を行なうには、カフェインを90%以上取り除く必要があります。
近年の技術の進歩により、コーヒー豆では99.9%除去し、コーヒー本来の風味を味わえる美味しいカフェインレスコーヒーが普及しつつあります。
ただし、完全にカフェインが入っていないわけではなく、微量のカフェインが残っています。
「デカフェ」
英語の「decaffeinated」の略でdecafと呼ばれており、海外でよく使われている言葉です。
これもカフェインレス同様にカフェインを取り除いていますが、微量のカフェインは残っているため、完全にカフェインが入っていないわけではありません。
ヨーロッパではカフェイン量がコーヒー豆の中に0.2%以下でないといけない基準もあるようです。
「ノンカフェイン」
元々、原料にカフェインが含まれていないものをノンカフェインといいます。
カフェインレスやデカフェと違い、一切カフェインが含まれず、身近な飲料だとハーブティーや麦茶、ルイボスティーなどがあります。
ノンカフェインのコーヒーはない
カフェインレスコーヒーの効果は?
カフェインの含有量が少ない「カフェインレスコーヒー」や「デカフェ」は、従来のコーヒーのメリットである「眠気覚まし」・「集中力の向上」などの効果を感じにくくなります。
その反面、以下のようなメリットもあります。
- アンチエイジング
- ダイエット
- 消化の促進
従来のコーヒーとカフェインレスコーヒーはそれぞれ特徴があるので、効果をしってシーンによって使い分けれるといいですね。
カフェインレス・ノンカフェインが飲めるお店や活用シーン
近年の健康志向や技術の進歩もあり、カフェインレスやノンカフェインの商品やメニューはどんどん増えてきています。
カフェインレスやノンカフェインはカフェインの影響を気にせずに美味しく飲めるのが大きなメリットです。
普段コーヒーや紅茶などをよく飲む方も就寝前やカフェインの摂りすぎを抑えたい時などシーンによって選択するのがおすすめです。
カフェのカスタマイズでコーヒーや紅茶をカフェインレスに変更できたり、コンビニやスーパーでも簡単にカフェインレス、ノンカフェインの商品を購入できるようになりました。
ここでは筆者おすすめの商品をご紹介します。
コンビニ・スターバックスなどでも頼める
コンビニでカフェインレスコーヒーを楽しめるのはローソンだけです。
本格的なコーヒーマシーンを使ってポーションタイプのカフェインレスコーヒーを注文することができます。
コンビニでカフェインレスコーヒーならローソン
カフェの中で最も店舗数が多いスターバックスではドリップコーヒーやエスプレッソを使ったラテなどのドリンクは+50円(税抜)でデカフェの豆に変えることができます。
メニューに記載していなくても、レジで注文の際に店員さんに伝えるだけでOKです。
また、スターバックスではカフェインレスドリンク以外にもカモミールティーやゆずシトラスなどノンカフェインのドリンクも充実しています。
カルディ・無印でもカフェインレスコーヒーを購入できる
今までたくさんのコーヒーを試飲してきた筆者のおすすめは、カルディと無印で販売されているカフェインレスコーヒーです。
「カルディ」
1つ目は「カフェカルディドリップ KALDIオーガニックデカフェ」をご紹介します。
ドリップバックはカップにセットしてお湯を注ぐだけで良いのでとても手軽で本格的なカフェインレスコーヒーを楽しめます。
有機JAS認証のオーガニックなのも魅力で、味わいはバランスが取れたどんな方にでも好まれる味に仕上げられています。
2つ目は「コーヒースティック デカフェ」です。
「コーヒーは好きだけどブラックは飲めない」そんな方にピッタリの商品です。
粉末のスティックタイプでお湯に溶かすだけでいつでも簡単に作ることができます。
コーヒーにシュガーとミルクも一緒に入っているため、甘めなコーヒーが好きな方には最高の商品です。少量のお湯で溶かした後、氷で冷やせばアイスコーヒーにもできます。
7スティック入りで248円(税込)なのでお財布にも優しいですね。
コスパの高い無印良品
無印良品ではコスパ最強のカフェインレスコーヒーをご紹介します。
「オーガニックコーヒー カフェインレス 粉」
カフェインレスコーヒーはカフェイン除去の工程があり、通常のコーヒーよりも割高になることが多いですが、この商品はなんと400gの大容量で1,200円(税込)です。
1杯10gでコーヒーを淹れたとすると1杯30円でカフェインレスコーヒーを飲むことができます。
しかも、有機JASの認証を受けたオーガニック商品で高級なアラビカ豆を使用しています。
挽いた粉の状態で販売されているので手軽に淹れられる点や製造元が大手のUCCなのも安心できて良いですよね。
※記事中に記載している価格に関しては、執筆時点(2024/3/15)での価格となります。実際の価格は各店の現在の価格をご確認ください。