カフェインレスコーヒーはどのように製造されている?カフェインの除去方法について解説

カフェインレスコーヒーはどのようにして作られている?

コーヒー中のカフェインを除去して作られるカフェインレスコーヒーは、除去の方法によって味わいが変わります。

今では主に3つの方法でカフェインが除去されており、従来のコーヒーと比べても遜色のない味わいや香りが楽しめる商品もあります。

この記事では、カフェインの除去方法とおすすめのカフェインレスコーヒーの楽しみ方について解説しています。

この記事で分かること
  • 代表的な3つのカフェイン除去方法
  • カフェインレスコーヒーの楽しみ方
記事を書いた人

喫茶店やカフェの店舗運営を10年以上経験。コーヒーインストラクター1級(JCQA)・SCAJなどコーヒーに関する資格を保有。

カフェインの除去方法

カフェインレスコーヒーのカフェインはどんな風に除去されているのか、どうしてカフェインだけを除去できるのか気になりますよね。

コーヒーには大きく分けて3種類の除去方法があり、カフェインの抜き方でコーヒーの味わいや価格、食品としての安全性などが変わってきます。

近年の技術の進歩により、カフェインレスコーヒーの味のレベルがどんどん上がっています。

ウォータープロセス

ウォータープロセスは、先にカフェイン以外のコーヒー成分を溶かした飽和水をつくります。

そこにコーヒー豆をつけることでカフェイン以外の成分が抜けることを抑えながらカフェインが抜けるようにしています。

製造過程で水を使用するため安全性が高く、国内で流通しているコーヒーにも広く使われている方法です。

日本では一般的な抽出方法

超臨界二酸化炭素抽出法

二酸化炭素を一定の温度と圧力を加えると気体と液体の両方の性質を持つ「超臨界」状態にすることができます。

超臨界状態の二酸化炭素をコーヒー豆と接触させることでカフェインを選択して除去することができます。

生豆を傷つけず、他の成分も守られるため、安全性も高く、コーヒーの味も落ちないカフェインレスコーヒーを作ることができます。

ウォータープロセスよりもコストが掛かる

有機溶媒抽出法

1900年ごろにドイツで開発された方法で、ベンゼンやジクロロメタンなどの有機溶媒液(薬剤)にコーヒー豆を漬けてカフェインを溶かしだします。

海外では普及したものの、溶媒液に直接コーヒー豆をつけるため、安全性が問題視されて日本では輸入禁止となっています。

また、カフェイン以外のクロロゲン酸やアミノ酸、ショ糖などのコーヒーの味わいに欠かせない成分も抜けてしまうため、風味としても落ちてしまうデメリットがあります。

日本では出回っていない

カフェインレスコーヒーの楽しみ方

最近のカフェインレスコーヒーは、従来のコーヒーと比べて味わいや香りに遜色がないものが多く、価格差もほとんどありません。

スターバックスや一部のコンビニでもカフェインレスコーヒーを購入することができ、身近な存在になりつつあります。

そんなカフェインレスコーヒーの楽しみ方としては、

  • コーヒーの代わりに飲む
  • ダイエット中のドリンクとして飲む
  • 夜でもコーヒーを楽しめる
  • 妊娠中でも気にせずコーヒーを楽しめる

などが上げられます。

カフェインレスコーヒーには、カフェインがほとんど含まれていないだけでなく、カロリーも非常に低くなっています。

また、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸を豊富に含んでいるので、アンチエイジング・脂肪燃焼・消化促進などの効果も期待できます。

カフェインレスコーヒーの公開について詳しくまとめているので、気になる方はチェックしてみてください。

おすすめのカフェインレスコーヒー

ここでは、たくさんあるカフェインレスコーヒーの中でも特に筆者がおすすめする商品をご紹介します。

手軽に淹れられるドリップバックタイプ

UCCから販売されているドリップバックタイプのカフェインレスコーヒーです。

50Pも入っていてコスパも高く、1つひとつのパッケージがおしゃれでおすすめです。

そしてなにより二酸化炭素を使用したカフェイン除去により、クロロゲン酸などコーヒーの成分を残しているため、味わいも美味しく見た目にも楽しめます。

ミルクで割ってカフェオレにも使えるカフェインレスコーヒー

大阪の自家焙煎珈琲「辻本珈琲」から発売されているカフェインレスのカフェオレベース

希釈タイプのボトルコーヒーでミルクと割ればカフェオレに、水と割ればブラックコーヒーにでき、ホットアイスどちらにもできるため、色んなシーンで楽しめます。

4~5倍の希釈用で600ml入っているため、これ一本でおおよそ20杯は飲むことができます。自宅用だけでなく、ギフトにするのもおすすめです。

コスパ重視なら無印のカフェインレスコーヒー

カフェインレスコーヒーはカフェイン除去の工程があり、通常のコーヒーよりも割高になることが多いですが、この商品はなんと400gの大容量で1200円(税込)です。

1杯10gでコーヒーを淹れたとすると1杯30円でカフェインレスコーヒーを飲むことができます。

しかも、有機JASの認証を受けたオーガニック商品で高級なアラビカ豆を使用しています。

挽いた粉の状態で販売されているので手軽に淹れられる点や製造元が大手のUCCなのも安心できて良いですよね。