グアテマラコーヒーは、複雑な味わいとフルーティーな香りが特徴の上品なコーヒーです。
土壌に恵まれた標高の高い地域で育ったグアテマラ産の豆は、世界的にも高品質のコーヒーとして認められています。
少し前に、セブンイレブンでも取り扱いがあったので、グアテマラコーヒーについて気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、グアテマラコーヒーの歴史や味の特徴、おいしい飲み方について解説しています。
- グアテマラコーヒーの特徴
- グアテマラコーヒーの味や香りの楽しみ方
- おすすめのグアテマラコーヒーと飲み方
喫茶店やカフェの店舗運営を10年以上経験。コーヒーインストラクター1級(JCQA)・SCAJなどコーヒーに関する資格を保有。
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グアテマラコーヒーとは?
グアテマラコーヒーとはどのようなコーヒーなのでしょうか?栽培されている環境や歴史についても解説していきます。
グアテマラは国の名前?
グアテマラ産のコーヒー豆は、グアテマラ共和国という中央アメリカ北部に位置した国で栽培されています。
グアテマラとは、「木々の土地」という意味があることから、国土の約70%が山岳地帯という自然豊かな国です。
国土は日本の約1/3、国民総生産の25%が農業を占めており、コーヒー・砂糖・バナナなどを栽培して輸出しています。
グアテマラコーヒーの歴史
18世紀ごろに修道士によってコーヒー苗が持ち込まれたのが起源と言われています。
その後、栽培が徐々に広がっていき、19世紀中ごろからグアテマラ国内でコーヒーが普及していきました。
グアテマラは標高の高い山に囲まれていることや、火山灰などの恵まれた土壌、寒暖差の大きさもあり高品質なコーヒー豆を栽培できる環境が整っています。
そういった要因もあり、グアテマラ共和国ではコーヒー豆の栽培が主要産業に成長していったと考えられます。
コーヒー生産量は世界で10位ほど、中米を代表するコーヒー生産大国
グアテマラ産のコーヒー豆の品種・種類
グアテマラ産のコーヒー豆の品種は主に3種類あります。
- ブルボン種
- カトゥーラ種
- ティピカ種
他にも、カトゥアイ・パカマラ・パチェなどの優良品種が多い。
グアテマラコーヒーの栽培されている地域
グアテマラ産のコーヒーでも特に品質の高い豆を栽培している地域が8つあります。
- アンティグア地区
- フライハーネス地区
- アティトラン地区
- コバン地区
- フエフエテナンゴ地区
- サン・マルコス地区
- ニュー・オリエンテ地区
- アカテナンゴ地区
この中でも、アンティグア地区は自然条件が整っており質の高いコーヒー豆を昔から栽培。グアテマラ産のコーヒー豆の代名詞とも言える生産地区です。
サードウェーブコーヒーって?
コーヒー業界にも流行があり、サードウェーブコーヒーとは、第3の流行や局面を表しています。
サードウェーブコーヒーは、特定の産地や農園でこだわって栽培された豆を購入したり、個性のある味わいや香りを追求したコーヒーを楽しむ文化です。
特定の地域に限定したコーヒー豆をシングルオリジン、特定の農家に限定したものをシングルエステートと呼んだりします。
このように農家や産地、品質や流通方法までこだわったコーヒーをスペシャルティコーヒーと呼び、グアテマラ産のグアテマラコーヒーも注目されています。
グアテマラコーヒーの特徴
品質の高さから日本でも人気の高いグアテマラコーヒーですが、どんな特徴があるのでしょうか。
豊かな酸味とコクが味わえ、上品な香りも楽しめる
グアテマラコーヒーは、産地の標高や気候の条件による味の違いはあれど、総じて重めなボディーとチョコやナッツ系の甘みやコクがあり、オレンジやリンゴのような酸味が特徴のコーヒーです。
香りには花のような上品さがあり、後味もすっきりとした爽やかさを感じられます。
グアテマラ産のコーヒー豆は、産地や等級によっても微妙に味わいが変わるため、自分好みの豆を探求したり、新しい発見を楽しめます。
コーヒーの味わいや香りについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をチェックしてみてください。
グアテマラ豆の精製方法
コーヒー生豆は、コーヒーチェリーという果実の種を精製することで取り出すことができます。
コーヒーの味わいは、精製方法によって大きく変わると言われており、グアテマラ共和国では主に水を使用する「ウォッシュド」を採用しています。
「ウォッシュド」では、コーヒーチェリーの果実部分を水で洗い流すため、発酵による風味が生成されないため、酸味がシャープに表れやすくなります。
コーヒー豆の精製方法について詳しくまとめている記事があるので、気になる方はチェックしてみてください。
ANACAFE(アナカフェ)による品質管理
グアテマラには、生産や品質を管理するANACAFE(アナカフェ)と呼ばれる機関があります。
1960年に共同出資で設立され、コーヒー豆や農園の管理以外にも、コーヒーの販売を強化していくための流通・マーケティングやブランディングにも力を入れています。
グアテマラコーヒーの等級は?
コーヒー豆の等級は、国ごとに独自のルールを設定しています。
グアテマラ産のコーヒー豆は、栽培されている地域の標高の高さによって7つに等級が分かれています。
最高グレードが「SHB(ストリクトリー・ハード・ビーン)」で、標高1,300mm以上の産地で収穫された豆に与えられる等級です。
その他のグレードは、順にHB(ハードビーン)・SH(セミハードビーン)・EPW(エクストラプライムウォッシュド)・PW(プライムウォッシュド)などがあります。
おすすめのグアテマラコーヒーとおいしい飲み方
ここからは、おすすめのグアテマラコーヒーとおいしい飲み方について解説していきます。
グアテマラコーヒーのおいしい飲み方
シングルオリジンのグアテマラコーヒーを手に入れたら、まずはストレートで楽しんでみて下さい。
グアテマラコーヒーの特徴的なチョコやナッツ系の甘みやコク、オレンジやリンゴのような酸味が感じられるように、焙煎は中煎りのものがおすすめ。
酸味が苦手な方は、中深煎りにすることで酸味が抑えられて苦味と甘さを引き出すことができます。
グアテマラ産のコーヒー豆は、栽培地域や農園、時期によっても微妙に味わいが変わってきますので、いくつかの種類を試して好みの味を探してみて。
ホットコーヒーの美味しい淹れ方についてまとめた記事があるので、気になる方はチェックしてみて下さい。
グアテマラコーヒーにミルクとはちみつを合わせた「カフェ・コン・レーチェ」が現地でもよく飲まれています。
レーチェはスペイン語で牛乳という意味で、柑橘系の酸味とチョコレートのようなコクを持つグアテマラコーヒーと相性バッチリ。
おすすめコーヒー豆をご紹介
ここでは、こだわりのあるおすすめのブラジル産のコーヒー豆について紹介していきます。
グアテマラ アティトラン 有機JAS栽培
こちらのコーヒーは、農薬や化学肥料を使用せずに栽培したコーヒーなので味わいだけでなく安心して飲むことができます。
注文を受けてから焙煎が行われることから、フレッシュな豆が届き、飲み頃を自分のタイミングで調整することも可能。
400gも入っているので、コスパも高い
NoBlendCoffee グアテマラ
質の高いコーヒー豆をスペシャルティーコーヒーと呼びますが、このコーヒー豆は、その中でもさらに上位のトップスペシャルティーコーヒーです。
国際的なカッピングでも高い味わいの評価を得ており、酸味・ボディ・後味のバランスの良さが特徴。
Wired coffee ワイヤードコーヒー
グアテマラ産のコーヒー豆の最高グレード「SHB(ストリクトリー・ハード・ビーン)」の豆を使用したデカフェ(カフェインの少ない)となります。
おいしいコーヒーを飲みたいけどカフェインが気になる方におすすめのコーヒーで、自然な味わいと豊かな香りが楽しめます。
グアテマラコーヒー KALDI(カルディ)
カルディーでは初めての取り扱うグアテマラコーヒー豆です。
コーヒー豆はやや小ぶりですが、甘い香りと程よい苦みがおいしい一杯。