【レビュー】HARIOのPOLARIS(ポラリス)を使ってみた感想や使い勝手を解説

ハリオから新しく発売された電子スケールが気になっている

おいしいコーヒーを淹れるための器具を多数販売しているHARIO(ハリオ)から、画期的な機能を搭載した電子スケールが発売されました。

2024年8月に登場したばかりの「Coffee Scale POLARIS(ポラリス)」には、コーヒー粉の重量から必要な湯量を自動で計算してくれる機能が搭載されています。

さらに、総湯量に対して現在のパーセンテージを表示してくれるので、プロのレシピを再現しやすくなったり、杯数による湯量の煩雑な計算から解放されます。

この記事では、バリスタとして働いている筆者が、HARIOのPOLARIS(ポラリス)を使ってみた感想や使い勝手を解説しています。

概要を動画でまとめてみたので、サクッと確認したい方はこちらをチェックしてみてください。

記事を書いた人

喫茶店やカフェの店舗運営を10年以上経験。コーヒーインストラクター1級(JCQA)・SCAJなどコーヒーに関する資格を保有。

実際に使ってみて感じたメリットとデメリット

HARIOのPOLARIS(ポラリス)を使ってみて感じた「良い点」と「残念な点」をまとめてみました。

良い点
  • 濃度が一定になり安定した味わいのコーヒーを淹れられる
  • プロのレシピを再現しやすい
  • 部屋のインテリアにも馴染むシンプルなデザイン
  • 電池式なので、電源が切れても電池交換ですぐに使える
残念な点
  • 特に見当たらない

安定した味わいのコーヒーが淹れられる

POLARIS(ポラリス)の最大の特徴は、用意した粉の量に対して必要な湯量を自動で計算してくれるところです。

今回はコーヒー豆を15g用意して、その15倍のお湯で抽出するという設定を行ったところ、225mlの総湯量が自動で表示されました。

今回は1:15の割合で設定しましたが、数値が小さくなるほど濃く、大きくなるほど薄くなるので、自分好みの濃度を見つけてみましょう。

写真を見て頂けると分かるのですが、コーヒー豆を15g用意したにも関わらず、コーヒー粉は14.9gとなっています。

おそらくミル内にコーヒー粉が付着していて、想定していた15gをわずかに下回ってしまいました。

こんな時は本来なら湯量を微調整する必要がありますが、POLARIS(ポラリス)であれば設定していた倍率から湯量を自動で計算してくれます。

また、コーヒー粉をこぼしてしまったり、想定していたコーヒー粉よりも多い場合でもPOLARIS(ポラリス)ならいつも通りの濃度で仕上げられます

一定の濃度で仕上げられるので、コーヒー豆の量をシビアに計らなくでも大丈夫

抽出の進行具合が一目で分かる

POLARIS(ポラリス)には他にも便利な機能が搭載されていて、設定された湯量に対して抽出の進行具合がパーセンテージで表示されます。

今回は、説明書にも記載のあった4:6メソッドを使って抽出を行ったのですが、スケールのパーセンテージ表示を目安にお湯を注ぐことで非常にスムーズに抽出ができました。

現在は世界のトップバリスタのレシピも公開されている時代、POLARIS(ポラリス)の機能を有効に使えば本格的なコーヒーが自宅でも再現可能になります。

パーセンテージの表示を見ながら抽出を行っていたのですが、感度が良くタイムリーに数値を反映してくれました。

ちなみに、湯量が設定された量に達すると、100%の表示になるのと同時に「ピッ」と電子音で注湯の終了を教えてくれます。

こんな電子スケールを待っていた

部屋のインテリアにも馴染むシンプルなデザイン

POLARIS(ポラリス)のカラバリは2色でホワイトとブラックが用意されています。

どちらのカラーも同じくシンプルなデザインですが、ホワイトは操作部分の表示が目立っていないので、一見電子スケールだと分からない見た目になっています。

よく見ると「on/off tare」や「+」と書いていることが分かります。

操作部分が見えにくいと不便に感じるのでは?と思う方もいらっしゃるかと思いますが、操作はシンプルなので位置が分かれば操作に迷うことはありません。

スケールの表面はサラサラとしたマットな加工がされており、汚れも拭き取りやすくなっています

また、液晶デジタルの部分には透明な素材が使われており高級感も感じられます。

掃除もしやすいので清潔に保てる

電池式なので、充電せずに使える

POLARIS(ポラリス)は、単三電池を3本使用することで計測が行えます。

最近は充電式の電子スケールが増えてきていますが、POLARIS(ポラリス)は乾電池で駆動します。

説明書によると、1日1回6分で抽出をした場合、10ヶ月ほど作動するようなので頻繁に交換する必要もありません

電池式の電子スケールのメリットとしては、急ぎの場面や出先でも電池さえ交換すればすぐに使用することができる点です。

また、充電による内臓バッテリーの劣化もありませんので、長く電子スケールを使いたい場合は電池式をおすすめします。

POLARIS(ポラリス)の使い勝手はどう?

ここまではPOLARIS(ポラリス)のメリットについて解説してきましたが、ここからはさらに詳しい使い勝手についてご説明します。

シンプルな操作とモードで使いやすい

POLARIS(ポラリス)には、液晶デジタルの部分と本体背面にミュートのボタンが配置されています。

ボタンはタッチセンサー式を採用しているので、操作している感覚が欲しい方は音が鳴る設定がおすすめです。

液晶デジタルの部分では、電源のON/OFF・モードの変更・倍率の調整の操作が可能。

「time mode」を長押しすることで、

  • クラシックモード:湯量+タイマー
  • ポラリスモード:湯量+タイマー+総注湯量+パーセント+抽出比率

の2種類のモードへ切り替えられます。

おすすめはポラリスモードだよ

詳しい使い方はYouTubeの公式サイトで分かりやすく解説しているので、気になる方はチェックしてみてください。

計測の反映が早く、自動でタイマーが作動する

コーヒー豆の計測やお湯を注いだ瞬間にデジタル表記の数値が変化してくれるので、タイムラグを気にすることなくドリップに集中することができます。

コーヒーの抽出前に「time mode」ボタンをタップして、秒数が0:00となっている状態でお湯を注ぐと自動でカウントアップと湯量の計測を始めてくれます。

目標の湯量に到達すると100%と表記されるだけでなく、電子音によるお知らせもあります。

サーバーをスケールから外してもタイマーは止まらないので、「time mode」ボタンをタップすることで終了します。

一定の湯量で抽出する練習にもなる

コーヒーの成分を均一に抽出するためにも、安定した湯量でドリップすることが大切です。

POLARIS(ポラリス)のパーセント表示を活用すれば、一定のリズムで数値がカウントアップするように注ぐことで安定した湯量のドリップの練習になります。

目標のパーセンテージでお湯を止められない方は、細く注げるケトルを購入した方がいいかもしれません。

価格やスペック

POLARIS(ポラリス)の販売価格やスペックについてまとめてみました。

発売日2024/8
販売価格8,800円(税込)
計測範囲0.1〜2000g
電源炭酸乾電池×3本
オートパワーオフ搭載
抽出比率 表示範囲1:1〜1:30
総湯量 表示範囲1〜999
パーセント 表示範囲1〜199
POLARIS(ポラリス)のスペック表

まとめ:POLARIS(ポラリス)はこんな方におすすめ

ここまでハリオのPOLARIS(ポラリス)について解説してきました。

最後にこの製品をおすすめできる方についてまとめましたので、ご参考いただければ幸いです。

こんな方におすすめ
  • お店で使う電子スケールを探している方
  • ハンドドリップの上達を目指している方
  • 安定した味わいのコーヒーを淹れたい方
  • 部屋にも置けるシンプルなスケールをお探しの方