コーヒーにミルクを入れると分離する?原因と5つの防ぐコツ

コーヒーにミルクを入れたら、かきたま汁のようにモロモロと分離してしまった経験はありませんか?

「牛乳が腐っているの?」「飲んでも大丈夫?」と心配になりますよね。

実はこれ、フェザーリング現象という科学的な反応で、牛乳が傷んでいるわけではありません。原因を知れば、簡単に防げます。

この記事では、コーヒーとミルクが分離する原因と、分離を防ぐ5つのコツをバリスタ視点で解説します。

コーヒーとミルクが分離する原因とは?

コーヒーにミルクを入れると分離する現象は、フェザーリング現象(Feathering)と呼ばれています。

羽毛(フェザー)のように白い繊維状のものがコーヒーの中に浮かぶことから、この名前がつきました。

フェザーリング現象が起きる3つの条件

フェザーリング現象は、以下の条件が重なると発生しやすくなります。

条件 詳細
高温 コーヒーの温度が85℃以上
酸性 コーヒーに含まれる酸(クロロゲン酸など)
たんぱく質 牛乳や豆乳に含まれるカゼイン

コーヒーは弱酸性(pH5〜6程度)の飲み物です。この酸性環境の中で、高温のコーヒーに冷たいミルクを入れると、ミルクに含まれるカゼイン(たんぱく質)が凝固して分離が起きます。

簡単に言うと、「酸+熱=たんぱく質が固まる」という化学反応です。ヨーグルトやチーズが作られる原理と同じですね。

分離を防ぐ5つのコツ

フェザーリング現象を防ぐには、「温度」と「酸性度」をコントロールすることがポイントです。

1. コーヒーの温度を少し下げる

最も効果的な方法は、コーヒーの温度を80℃以下に下げてからミルクを入れることです。

淹れたてのコーヒーは90℃前後あるので、1〜2分待つか、砂糖を入れてかき混ぜると温度が下がります。

私がカフェで実践している方法は、コーヒーをカップに注いでから30秒ほど待つこと。これだけで分離はほぼ防げます。

2. ミルクを先にカップに入れる

ミルクを先にカップに入れ、その上からコーヒーを注ぐ方法も効果的です。

この方法だと、ミルクの温度が徐々に上がるため、急激な温度変化によるたんぱく質の凝固を防げます。

イギリス式の紅茶の入れ方(Milk In First)と同じ考え方ですね。

3. ミルクを温めてから入れる

冷蔵庫から出したばかりの冷たいミルクを高温のコーヒーに入れると、温度差が大きくなり分離しやすくなります。

ミルクを電子レンジで10〜15秒ほど温めてから入れると、温度差が小さくなり分離を防げます。

温めすぎるとミルク自体が変質するので、人肌程度(40℃くらい)が目安です。

4. ミルクを多めに入れる

ミルクの量が少ないと、コーヒーの酸に負けて分離しやすくなります。

ミルクを多めに入れることで、コーヒーの酸性度が希釈され、分離しにくくなります。

カフェオレのようにコーヒーとミルクを1:1で混ぜる場合は、ほとんど分離しません。

5. 酸味の少ないコーヒーを選ぶ

コーヒー豆によって酸味の強さが異なります。

深煎りのコーヒーは酸味が少なく、ミルクと相性が良いです。浅煎りや中煎りのコーヒーは酸味が強いため、分離しやすい傾向があります。

焙煎度 酸味 ミルクとの相性
浅煎り 強い △ 分離しやすい
中煎り 中程度 ○ やや注意
深煎り 弱い ◎ 相性良好

ミルクを入れて飲むことが多い方は、ブラジルやマンデリンなどの深煎り向き豆を選ぶと良いでしょう。

豆乳の場合は特に注意!

豆乳は牛乳よりも分離しやすい特徴があります。

豆乳に含まれる大豆たんぱく質は、カゼインよりも酸に敏感で、少しの酸でも凝固しやすいのです。

豆乳で分離を防ぐコツ

  • 無調整豆乳より調製豆乳を使う:調製豆乳は乳化剤などで安定化されており、分離しにくい傾向があります
  • コーヒーを十分に冷ます:80℃以下が目安
  • 豆乳を多めに入れる:コーヒーの2倍以上の量がおすすめ
  • ソイラテ用の豆乳を使う:バリスタ用に作られた分離しにくい豆乳も販売されています

カフェで提供されるソイラテは、専用の豆乳を使っていることが多いので分離しません。自宅で作る場合は、上記のコツを試してみてください。

分離したコーヒーは飲んでも大丈夫?

結論から言うと、分離したコーヒーは飲んでも問題ありません。

フェザーリング現象は化学反応であり、牛乳が腐っているわけではないからです。味や風味は変わりますが、健康に害はありません。

ただし、以下の場合は飲むのを避けましょう。

  • 牛乳の賞味期限が切れている
  • 牛乳から酸っぱい臭いがする
  • 牛乳自体がドロドロに固まっている

これらの場合は牛乳が傷んでいる可能性があるので、コーヒーに入れる前に確認してください。

バリスタ直伝!分離しにくいカフェオレの作り方

最後に、分離しにくいカフェオレの作り方をご紹介します。

用意するもの

  • コーヒー(深煎りがおすすめ):100ml
  • 牛乳:100ml

作り方

  1. コーヒーを淹れ、1分ほど冷ます(85℃以下にする)
  2. 牛乳を電子レンジで15秒温める(人肌程度)
  3. カップに温めた牛乳を先に入れる
  4. 牛乳の上からコーヒーをゆっくり注ぐ
  5. スプーンで優しくかき混ぜる

この手順で作ると、分離せずにまろやかなカフェオレが楽しめます。

まとめ

コーヒーにミルクを入れると分離するフェザーリング現象は、高温・酸性・たんぱく質の3つの条件が揃うと発生します。

分離を防ぐ5つのコツ

  1. コーヒーの温度を80℃以下に下げる
  2. ミルクを先にカップに入れる
  3. ミルクを温めてから入れる
  4. ミルクを多めに入れる
  5. 酸味の少ない深煎りコーヒーを選ぶ

分離したコーヒーは飲んでも問題ありませんが、見た目が気になる方はぜひこれらのコツを試してみてください。

ちょっとした工夫で、自宅でもカフェのような美味しいカフェオレが作れますよ。


上田珈琲研究所より

ミルクと相性抜群の深煎りコーヒーで、自宅でも美味しいカフェオレを楽しみませんか?

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