ブラジル珈琲の特徴は?まずいと言われる理由や美味しい飲み方も解説

コーヒー豆を世界で一番生産している国をご存じですか?

実は、ブラジルでは世界の約30%ものコーヒー豆を生産しており、年間317万トンものコーヒー豆を作っています。

広大な土地で大規模に栽培を行い、大量のコーヒー豆を生産することで、低価格で質の良いコーヒー豆を輸出可能にしています。

この記事では、そんなブラジルコーヒーの特徴、代表的な豆の種類や美味しい飲み方について解説しています。

この記事で分かること
  • ブラジルコーヒーの特徴
  • 代表的な豆の種類
  • ブラジルコーヒーの美味しい飲み方
記事を書いた人

喫茶店やカフェの店舗運営を10年以上経験。コーヒーインストラクター1級(JCQA)・SCAJなどコーヒーに関する資格を保有。

ブラジルコーヒーの特徴

ブラジルコーヒーは、生産量が多いこともあり日本でも広く取り扱われているコーヒーになります。

カフェや喫茶店でも昔からあるおなじみの味なので、ブラジルコーヒーを知らない人でも知らず知らずのうちに味わっているかもしれません。

肝心なブラジルコーヒーの味わいですが、苦みやコクがしっかりあり酸味の少なさいバランスの整った豆が多い傾向にあり、他の豆とのブレンドにも適しています。

ブラジル豆の特徴

ブラジル産のコーヒー豆の特徴としては、なんと言っても生産量の多さです。

大きな農園で大量生産してきたという歴史的な背景があり、今でも国の主要な産業となっています。

コーヒー豆の収穫は、農園が大きいため手積みではなく機械を使って収穫することがほとんどです。

そのため、生産に掛かるコストを安く抑えられ、私たちも手に取りやすい価格で購入することができます。

ブラジル産のコーヒー豆はコスパが良い

ブラジルコーヒーは香ばしさと苦味が特徴

ブラジルのコーヒー豆は、標高の低い地域で育てれることが多いため、酸味が少なく苦味や香ばしさが特徴です。

私たち日本人がイメージする苦味とコクのあるコーヒーこそブラジルコーヒーとも言えるでしょう。

ブラジルコーヒーはまずい?

ブラジル産のコーヒー豆は、大規模農園でたくさん生産されて機械で一斉に摘み取りを行うので、品質というよりは量を重視する生産方法となります。

そのため、コーヒー専門店で取り扱われているような、スペシャリティーコーヒーに採用されることが少なく、まずいという印象を持たれている方もいるかもしれません。

しかし、最近では品質によりこだわったシングルオリジンというコーヒーの生産も盛んで、農園ごとにこだわったコーヒー豆の栽培も行われています。

こだわりのある農園も増えてきている

コーヒーのプロが思う美味しさや味わいについてまとめた記事があるので、気になる方はチェックしてみてください。

ブラジル豆の精製方法

コーヒー生豆は、コーヒーチェリーという果実の種を精製することで取り出すことができます。

コーヒーの味わいは、精製方法によって大きく変わると言われており、ブラジルでは主に「ナチュラル」を採用しています。

収穫したコーヒーチェリーやコーヒー豆を天日干しにして乾燥をさせる方法で、コーヒー豆の香りやコクが強くなりやすく、味がはっきりする傾向にあります。

コーヒー豆の精製方法について詳しくまとめている記事があるので、気になる方はチェックしてみてください。

ブラジル産の豆の等級は?

コーヒー豆は農産物のため、他の収穫物と同じように等級を付けています。

国によって等級の付け方は違いますが、ブラジルでは3つの要素から判断しています。

  • 欠点豆・異物混入の数
  • 豆の大きさ
  • 味の評価

これらの要素を複合的に評価して決定しており、No.2~No.8の等級に分かれており、数字が小さいものほど質が高いとされています。

ブラジル産コーヒーの代表的な豆の種類

ブラジルのコーヒー豆生産の歴史は長く、栽培している品種も多くありますが、今回はブラジルを代表する3つのコーヒー豆について紹介します。

サントス

ブラジル豆で一番有名なのが「サントス」となります。

サントスは日本人に馴染みのあるマイルドな味わいで、コーヒーらしい苦味やコクを感じられるのも魅力的です。

名前の由来は、ブラジル・サンパウロの南にあるサントス港からきており、世界で最も生産量の多いコーヒー豆です。

品質の等級は、No.2〜No.8まであり数字が小さくなるほど等級が上がり、味わいと豆の品質が向上します。

カドテアズール

「カドテアズール」は、ブラジル豆の中でも品質が高い品種として定評があります。

標高1,000〜1,400mmの土地で栽培されているので、昼夜の寒暖差が大きいことから濃厚な風味と果実感を感じられる豆が育ちます。

希少性と質の高さからブラジルの「ブルーマウンテン」とも呼ばれています。

ムンドノーボ

ブラジルの豆の中では歴史の浅い「ムンドノーボ」は、1950年以降に栽培された新種のコーヒー豆となります。

ブルボン種とスマトラ種との掛け合わせで誕生した「ムンドノーボ」は、アラビカ種の一種で、豊かな風味と味いに果実味を楽しめます。

生産地はブラジル南部のサンタ・カタリーナ州で、「ムンドノーボ」は新種ながらブラジルを代表するコーヒー豆の一つになるほど普及しています。

コーヒーの味わいや香りについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をチェックしてみてください。

おすすめのブラジルコーヒーとおいしい飲み方

ここからは、おすすめのブラジルコーヒーとおいしい飲み方について解説していきます。

ブラジルコーヒーとおいしい飲み方

ブラジルのコーヒー豆は、香りやコクが強くなりやすく、味がはっきりする傾向にあるので、中煎り〜深煎りの焙煎がよく合います

日本人が好むコーヒーの味とも相性がいいので、コーヒーの味にこだわってみたい方はブラジル産のコーヒー豆から始めることをおすすめします。

ホットコーヒーの美味しい淹れ方についてまとめた記事があるので、気になる方はチェックしてみて下さい。

おすすめコーヒー豆をご紹介

ここでは、こだわりのあるおすすめのブラジル産のコーヒー豆について紹介していきます。

ブラジル産サントス No.2

ブラジルで有名なコーヒーの産地サントス。グレード規格で欠点豆の混入率が最も少ないグレードであるNo2のコーヒー豆を使用。

品質の高い豆を浅煎りで焙煎することで、ブラジルコーヒーの特徴であるナッツのような苦味と甘みだけでなく、柔らかな酸味も引き出している。

ブラジル ダテーラ農園

ブラジルのセラード地区で有名な農園で広大の土地をエリアに分け、徹底的に管理された高品質なコーヒーを生産している。

ダテーラ農園のコーヒーは、苦味が少なく、酸味や甘みが感じられる味わいで、後味が長く余韻を楽しめる

ブラジル ベラビスタ農園

最新技術を取り入れ、サスティナブルな生産に力を入れている農園。

ブラジルコーヒーらしく味のバランスの良いコーヒーで、味わいはアーモンドチョコレートのような香味が心地いい。

温度が冷めていくにつれてフルーツ系の味わいを感じられるのも面白い。