エチオピアのコーヒーで有名なモカコーヒーは、世界最古のコーヒー豆ブランドとされ、コーヒーに関する歴史があるエチオピア。
小規模な農園が多く、恵まれた気候と土壌により昔から高品質なコーヒー豆が栽培されてきました。
「コーヒーの貴婦人」と例えられるほどフルーティーで上品な味わいが特徴です。
この記事では、エチオピアコーヒーの歴史や味の特徴、おいしい飲み方について解説しています。
- エチオピアコーヒーの特徴
- エチオピアコーヒーの味や香りの楽しみ方
- おすすめのエチオピアコーヒーと飲み方
喫茶店やカフェの店舗運営を10年以上経験。コーヒーインストラクター1級(JCQA)・SCAJなどコーヒーに関する資格を保有。
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エチオピアコーヒーとは?
コーヒーの発祥の地として知られるエチオピアですが、栽培されている環境や歴史についてご存知の方は少ないのではないでしょうか?
エチオピアはどんな国?
エチオピアの正式名称は、エチオピア連邦民主共和国で、東アフリカの内部に位置している独立国です。
国土は日本の約3倍で、平均標高が1,700mほどあるエチオピア高原が国土の半分を占め、寒暖の差や雨量の多さなどコーヒーの栽培に適した環境。
主要な産業はコーヒー・豆類・サトウキビ・ジャガイモなど農業です。
エチオピアコーヒーの歴史
エチオピアの人口は約1.2億人、アフリカ大陸の中では第2位の人口規模で、約80の民族が存在していることから多様な文化を持っています。
アフリカでは19世紀にかけて植民地にされる数々の国の中で、独立を維持していたことから国内では一度も植民地になっていない国と信じられています。
特徴的なコーヒーの歴史も持っており、キリスト教圏では世界で初めてコーヒーが発見された国とされています。
初めて発見された南西部のカファ地方を由来にして、カファの名がコーヒーの語源になったという説もあります。
エチオピアはコーヒー発祥の地とされている
エチオピアの代表的なコーヒー豆
エチオピアではたくさんの有名な豆がありますが、その中でも主要なモカコーヒーを3つご紹介します。
- モカシダモ
- モカイルガチェフェ
- モカハラー
エチオピアの南部で栽培されているモカシダモは、モカコーヒーの中でも最高品質を誇るブランドの一つとして知られています。
モカイルガチェフェは、水源の豊富なイルガチェフェ地区で栽培されたモカコーヒーで、コーヒー豆は水を使って精製しているため、すっきりとしながらも多様な味わいが特徴です。
モカハラーは、エチオピア東部のハラール高原で生産されているモカコーヒーです。高い標高と火山灰による豊かな環境で栽培されており、粒の大きさや品質の高さが特徴です。
モカコーヒーは世界最古のコーヒー豆ブランドとして有名
コーヒーの味わいや香りについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をチェックしてみてください。
エチオピアコーヒーの特徴
日本でも多く流通しているエチオピアコーヒーですが、どんな特徴があるのでしょうか。
しっかりとしたコクとフルーティーな酸味が魅力
エチオピアコーヒーは、しっかりとしたコクと、フルーティーな酸味に加え香りの良さも特徴です。
「コーヒーの貴婦人」と例えられるほどフルーティーな香りとコク、上品な酸味を味わうことができます。
また、ホットはもちろんのこと、アイスコーヒーや水出しコーヒーでもエチオピアコーヒーの魅力を味わうことが可能。
エチオピアコーヒーはまずい?
エチオピアコーヒーは、フルーティーな酸味が特徴なので、苦手な方もいるようです。
普段日本では、苦くてコクのあるコーヒーが主流なので、酸味のある味わいに違和感のある方も多いのではないでしょうか。
コーヒー豆は深入りにすれば日本人好みの味わいになる一方、浅煎りにすることでコーヒー豆本来の味わいを楽しむこともできます。
素材の味を大切にする和食のように、コーヒー豆の本来持っている味わいや香りを意識することで、楽しみ方が変わってくるかもしれません。
上質なコーヒー豆は浅煎りで飲まれることが多い
エチオピア豆の精製方法
コーヒー生豆は、コーヒーチェリーという果実の種を精製することで取り出すことができます。
コーヒーの味わいは、精製方法によって大きく変わると言われており、エチオピアでは水を使用する「ウォッシュド」と天日干しによる精製の「ナチュラル」の2種類があります。
「ウォッシュド」では、コーヒーチェリーの果実部分を水で洗い流すため、発酵による風味が生成されないため、酸味がシャープに表れやすくなります。
「ナチュラル」では、乾燥台にコーヒーチェリーのまま乗せて、乾燥後に脱穀してコーヒーの生豆を取り出します。発酵による風味が移るためチョコレートのようなコクと酸味が特徴です。
コーヒー豆の精製方法について詳しくまとめている記事があるので、気になる方はチェックしてみてください。
エチオピアコーヒーの産地や等級は?
エチオピア産コーヒー豆の産地は、主に「シダモ」「ハラー」「レケンプティ」「イルガチャフィ(イルガチェフェ)」の4ヶ所が上げられます。
等級については、コーヒー豆も農産物のため、他の収穫物と同じように等級を付けています。
国によって等級の付け方は違いますが、エチオピアでは300gの生豆に含まれる欠点数でグレードを判断しています。
G1が最もグレードが高く、G5〜G8は日本への輸出はしていません。
グレード | 欠点豆の数 |
G1 | 0〜3個 |
G2 | 4〜12個 |
G3 | 13〜27個 |
G4 | 28〜45個 |
おすすめのエチオピアアコーヒーとおいしい飲み方
ここからは、おすすめのエチオピアコーヒーとおいしい飲み方について解説していきます。
エチオピアコーヒーのおいしい飲み方
高品質な豆が多いエチオピアコーヒーは、浅煎りで淹れることで上質な酸味と甘み、フルーティーな香りを楽しめます。
その為、エチオピアのコーヒー豆が手に入った時は、まずストレートで飲んでみましょう。
アレンジの仕方としては、ミルクや砂糖もおすすめですが、現地では塩を入れる作法もあるので、一度チャレンジしてみて下さい。
ホットコーヒーの美味しい淹れ方についてまとめた記事があるので、気になる方はチェックしてみて下さい。
おすすめコーヒー豆をご紹介
ここでは、こだわりのあるおすすめのエチオピア産のコーヒー豆について紹介していきます。
GINO スペシャルティコーヒー エチオピア
エチオピアの中でも有名な産地であるイリガチェフェのスペシャルティコーヒーです。
最もグレードの高いコーヒー豆であるG1グレードを使用、エチオピアらしいフルーティーな味わいが特徴。
浅煎りコーヒーが好きな方におすすめ
サザコーヒー レギュラーコーヒー サザモカ
1969年創業の茨城県で最も有名な喫茶店が作っている「サザコーヒーのエチオピア モカ」です。
お店のオーナーが自ら産地へ行ってコーヒー豆を確かめるほどのこだわりで、Amazonでもおすすめに選ばれています。
浅煎りにされることが多いエチオピアコーヒーですが、深煎りにして甘さを最大限に引き出しています。
エチオピア産 ゲイシャ
ゲイシャ種は希少性が高く、コーヒーとは思えないような華やかな明るい香りと酸味で飲む人のコーヒーの世界を広げてくれます。
希少性が高いことから価格も高く、中には100gで5,000円を超えるものもあります。
この商品は、ゲイシャ種の中では買いやすい値段なので一度試してみたい方におすすめです!