フレンチプレスが粉っぽい!原因と解決策を元バリスタが徹底解説

「フレンチプレスで淹れたコーヒー、美味しいんだけど…最後の方が粉っぽくてザラザラする」

そんな悩みを抱えていませんか?

実は、フレンチプレスの「粉っぽさ」は多くの人が経験する”あるある”な問題です。私自身、バリスタとして働き始めた頃は「フレンチプレスは粉っぽいから苦手」と思っていました。

でも、原因を理解して対策すれば、驚くほどクリアな一杯が楽しめるようになります。

この記事では、フレンチプレスが粉っぽくなる原因と、すぐに実践できる解決策を詳しくお伝えします。

フレンチプレスが粉っぽくなる3つの原因

粉っぽくなる3つの原因

まず、なぜフレンチプレスは粉っぽくなるのかを理解しましょう。原因がわかれば、対策も見えてきます。

原因1:金属フィルターの構造

フレンチプレスの最大の特徴は、金属フィルターを使うことです。

ペーパーフィルターは繊維の目が細かいため、コーヒーの微粉(パウダー状の細かい粉)をほぼ完全にカットします。一方、金属フィルターの目は粗く、微粉がすり抜けてしまいます。

これが、フレンチプレス特有の「コーヒーオイルを楽しめる」メリットと、「粉っぽくなりやすい」デメリットの両方を生む理由です。

原因2:挽き目が細かすぎる

コーヒー豆の挽き目が細かいほど、微粉の量は増えます。

スーパーで売られているレギュラーコーヒーは、ドリップ用の「中細挽き」が多いです。この挽き目のままフレンチプレスに使うと、フィルターをすり抜ける粉が大量に出てしまいます。

原因3:プレスの仕方と注ぎ方

「勢いよくプランジャーを押し込む」「最後まで注ぎ切る」——これらも粉っぽさの原因になります。

強くプレスすると、底に沈んでいた微粉が液体中に舞い上がります。また、カップに注ぐときに最後まで入れると、底に溜まった粉まで一緒に入ってしまうのです。

挽き目を変えるだけで激変!粗挽きの重要性

粗挽きの重要性

粉っぽさを減らす最も効果的な方法は、コーヒー豆の挽き目を粗くすることです。

フレンチプレスに最適な挽き目

フレンチプレスには「粗挽き」が基本です。具体的には、以下のイメージで挽いてみてください。

  • ザラメ糖くらいの粒度
  • グラニュー糖よりも明らかに粗い
  • 手でつまんでゴロゴロ感がある程度

私がおすすめする目安は、市販のミルなら「最も粗い設定の1〜2段階手前」です。

実際に比べてみた結果

私自身、中挽きと粗挽きでフレンチプレスを比較したことがあります。

  • 中挽き: 飲み終わりにザラつきあり。カップの底に粉が1〜2mm溜まる
  • 粗挽き: ザラつきほぼなし。底の粉も薄く、舌触りがなめらか

同じ豆でも、挽き目を変えるだけでこれほど違いが出ます。

市販のコーヒー粉を使う場合

スーパーで売っている粉のコーヒーは、基本的に中細挽きです。フレンチプレス用としては細かすぎます。

できれば豆を買って自分で挽くか、コーヒー専門店で「フレンチプレス用・粗挽き」と指定して挽いてもらいましょう。

プレスの仕方で粉っぽさが決まる

正しいプレスの仕方

挽き目を調整しても、プレスの仕方が悪いと粉っぽくなります。ここでは、正しいプレス方法をお伝えします。

ゆっくり、優しく押す

プランジャーを押すときは、10〜15秒かけてゆっくりと押し下げてください。

勢いよく押すと、底に沈んだ微粉が舞い上がり、コーヒー液に混ざってしまいます。イメージとしては「沈殿物を刺激しないように、そっと蓋をする」感覚です。

最後まで押し込まない

これ、意外と知られていないコツです。

プランジャーは液面の2〜3cm上で止めるのがポイント。底まで押し切ると、沈んでいた粉が再び舞ってしまいます。

実際、世界バリスタチャンピオンのジェームス・ホフマン氏も「最後まで押し込まない」ことを推奨しています。

注ぐときの注意点

カップに注ぐときは、最後の1口分を残すようにしましょう。

フレンチプレスの底には、どうしても微粉が沈殿しています。最後まで注ぎ切ると、この粉がカップに入ってしまいます。少しもったいない気持ちになりますが、美味しさのためには必要な我慢です。

意外と知らない「沈殿時間」の技

沈殿時間の技

抽出後、すぐにプレスして注いでいませんか?実は、少し待つだけで粉っぽさが大幅に減ります

標準の抽出時間に+30秒を追加

一般的なフレンチプレスの抽出時間は約4分です。

4分経ったら、プレスせずにさらに30秒待ちましょう。この間に微粉が底に沈み、液体がクリアになります。

私はこの方法を取り入れてから、カップに入る粉の量が明らかに減りました。たった30秒の待ち時間で、舌触りが変わるのは驚きです。

抽出中は動かさない

抽出中にフレンチプレスを揺らしたり、場所を移動させたりしないでください。

せっかく底に沈んだ微粉が、液体中に舞い上がってしまいます。コンロ近くで淹れて、後からテーブルに持っていく場合は、注いでからカップを移動させましょう。

上級者向け:ジェームスホフマン式抽出法

上級者向け抽出法

さらに粉っぽさを減らしたい方には、世界チャンピオンの抽出法をお伝えします。少し手間はかかりますが、驚くほどクリアな一杯が楽しめます。

ジェームスホフマン式の手順

  1. コーヒー粉15gにお湯225mlを注ぐ(比率1:15)
  2. 4分間そのまま待つ(プランジャーは軽く乗せるだけ)
  3. スプーンで表面を5回かき混ぜる
  4. 表面に浮いたアクと粉をスプーンで取り除く
  5. さらに4〜5分待つ
  6. プランジャーを液面2〜3cmまで下げる
  7. そっとカップに注ぐ

なぜこの方法が効くのか

ポイントは「追加の待ち時間」と「アク取り」です。

合計8〜9分の抽出時間で、微粉はほぼ完全に底に沈みます。さらに、表面のアクを取ることで、雑味も減少。通常のフレンチプレスとは別物のクリアさです。

私がこの方法を試したときは、「これ、本当にフレンチプレス?」と思うほどの透明感でした。深煎りより浅煎り〜中煎りの豆で、より効果を感じられます。

それでも粉っぽい時の最終手段

粉っぽさ解消の最終手段

上記の方法を試しても、どうしても粉っぽさが気になる場合の対策もご紹介します。

茶こしで微粉を取り除く

挽いたコーヒー粉を、抽出前に茶こしで振るう方法です。

これにより、極端に細かい微粉を事前に取り除けます。100均の茶こしで十分。粉を茶こしに入れて、10回ほど振るだけです。

手間はかかりますが、挽き目を揃える効果もあり、全体的に味がクリアになります。

ペーパーフィルターで二重ろ過

フレンチプレスで抽出した後、ペーパーフィルターを通してカップに注ぐという裏技もあります。

正直、フレンチプレスの「オイル感」が失われるので、本来の魅力は減ります。でも、粉っぽさが本当に苦手な方には有効な手段です。

フィルターの品質を見直す

安価なフレンチプレスは、フィルターの目が粗い場合があります。

BODUMHARIOなど、信頼できるメーカーの製品に買い替えると、粉っぽさが改善することも。また、フィルター部分だけ交換できるモデルもあるので、目の細かいフィルターに交換するのもおすすめです。

まとめ

フレンチプレスの粉っぽさは、ちょっとした工夫で大幅に改善できます。

今日からできる対策

  • 挽き目を「粗挽き」にする
  • プランジャーはゆっくり、最後まで押し込まない
  • 抽出後30秒待ってから注ぐ
  • 最後の1口分は残す

さらにこだわりたい方へ

  • ジェームスホフマン式(8〜9分抽出)を試す
  • 事前に茶こしで微粉を取り除く

完全に粉をゼロにすることはできませんが、それもフレンチプレスの味わいの一部。「ちょうどいい粉っぽさ」を見つけて、コーヒーオイルの旨みを楽しんでくださいね。

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粗挽きに対応したコーヒーミルや、品質の良いフレンチプレス器具については、また別の記事で詳しくご紹介する予定です。お楽しみに!