ルワンダのコーヒー豆は、近年品質の高さから国際的にも注目を集めています。
その理由としては、コーヒー栽培に適した環境を持っているだけでなく、国の復興事業の主力製品という側面もあり厳しく品質が管理されているからです。
ほとんどの農園は小規模な作地ですが、栽培方法や共通の原種を使用することで、安定した品質でクオリティーの高いコーヒー豆の輸出を実現しています。
この記事では、ルワンダコーヒーの歴史や味の特徴、おいしい飲み方について解説しています。
- ルワンダコーヒーの特徴
- ルワンダコーヒーの味や香りの楽しみ方
- おすすめのルワンダコーヒーと飲み方
喫茶店やカフェの店舗運営を10年以上経験。コーヒーインストラクター1級(JCQA)・SCAJなどコーヒーに関する資格を保有。
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ルワンダコーヒーとは?
極上の一杯と称されることもあるルワンダコーヒーですが、一体どのような特徴のあるコーヒー豆なのでしょうか。
ルワンダは国の名前?
ルワンダの正式名称は、ルワンダ共和国で、東アフリカに位置しています。
赤道付近のコーヒーの栽培に向いている地域をコーヒーベルトと呼びますが、ルワンダも含まれます。
火山灰土の広がる栄養豊富な環境と、標高の高さから国土全体でコーヒー豆の栽培がおこなわれています。
小規模な農園が多いので、無農薬かつ手作業での収穫が主流で、女性も栽培に携わっています。
ルワンダコーヒーの歴史
歴史上アフリカは、先進国に奪われることが多い地域でしたが、ルワンダも例外ではありません。
コーヒー豆の栽培はドイツの植民地であったときから行われていましたが、1930年以降に国を上げてコーヒー豆の品質向上に取り組み、主力の輸出製品に発展させていきました。
現在では、質の高いコーヒーであるスペシャルティーコーヒーなど世界が認める水準のコーヒーを栽培できるようになりました。
コーヒーの生産地として世界的に認知されている
ルワンダ産のコーヒー豆の品種・銘柄
ルワンダ産のコーヒー豆はブルボン種がほとんどで、銘柄は主に4種類あります。
銘柄 | 特徴 |
マラバ | 品質の高いものはイギリスやアメリカに輸出される |
キヌヌ | フルーティーな風味で柑橘系のフレーバー |
ムヨンゲ | 品質の高いスペシャルティーコーヒーにも選出される |
ニャシルザ | 親しみやすい味わいで、甘みや酸味がある |
ルワンダコーヒーの特徴
日本ではあまり見かけることのないルワンダコーヒーですが、どんな特徴があるのでしょうか。
爽やかな酸味とフルーティーな香り
ルワンダコーヒーは、爽やかな酸味とフルーティーな香りが特徴で、口当たりも良く、コクも感じられるので物足りなさもありません。
中でも品質の高いものは、チョコレート・レッドベリー・柑橘類を思わせる甘さと酸味が際立っており、スペシャルティーコーヒーとして国際的にも評価されています。
酸っぱいコーヒーが苦手な方にもおすすめ
コーヒーの味わいや香りについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をチェックしてみてください。
ルワンダ豆の精製方法
コーヒー生豆は、コーヒーチェリーという果実の種を精製することで取り出すことができます。
コーヒーの味わいは、精製方法によって大きく変わると言われており、ルワンダでは水を使用する「ウォッシュド」を採用しています。
「ウォッシュド」では、コーヒーチェリーの果実部分を水で洗い流すため、発酵による風味が生成されないため、酸味がシャープに表れやすくなります。
コーヒー豆の精製方法について詳しくまとめている記事があるので、気になる方はチェックしてみてください。
ルワンダコーヒーの等級は?
コーヒー豆は農産物のため、他の収穫物と同じように等級を付けています。
国によって等級の付け方は違いますが、ルワンダではカッピングと言われる味わいと欠点豆の数で区別されて取引しています。
- Super Specialty
- Specialty
- G1
- G2
- G3
Super Specialtyが最もグレードが高く、5段階で分けられています。
おすすめのルワンダコーヒーとおいしい飲み方
ここからは、おすすめのルワンダコーヒーとおいしい飲み方について解説していきます。
ルワンダコーヒーのおいしい飲み方
ルワンダのコーヒー豆は品質の高いスペシャルティコーヒーで、飲みやすいマイルドな味わいが特徴。
ルワンダのコーヒー豆は、焙煎度合いによって味わいに変化があり、
- 浅煎り:爽やかな酸味を楽しめる
- 中煎り:バランスの取れた味わいを楽しめる
といった違いがあります。
風味を最大限活かすために、ハンドドリップで時間をかけてじっくり淹れるのがおすすめです。
ホットコーヒーの美味しい淹れ方についてまとめた記事があるので、気になる方はチェックしてみて下さい。
おすすめコーヒー豆をご紹介
ここでは、こだわりのあるおすすめのルワンダ産のコーヒー豆について紹介していきます。
bears coffee コーヒー豆ルワンダ
ルワンダ ブルボン種のスペシャルティコーヒーです。
ブルボン種のコーヒー豆の特徴はサイズが小さめで、しっかりとしたコクを感じられ風味が豊かで甘味も感じられます。
また生産者との公正な取引を推奨するフェアトレードFLO認証も取得しています。
2009年には、ルワンダコーヒーベスト5に選出
ルワンダ 有機コーヒー豆
栽培時に農薬を使わずに生産した、ルワンダのオーガニックコーヒーです。
なんと、焙煎から24時間以内に出荷してくれるため、焙煎仕立ての新鮮なコーヒーが味わえます。
中深煎りで苦味と酸味のバランスが取れた味わいなので、どんな方にも好まれる味に仕上げられています。
ルワンダ スカイヒル
今回ご紹介した中で一番深煎りのコーヒー。しっかりと苦味があるコーヒーがお好きな方におすすめです。
深煎りでも後味は重たくなく、すっきりとしていてスパイシーな味わいがクセになります。また、アイスコーヒーでも美味しい飲んでいただけます。
ちなみに、コーヒーの品質を評価できる職人(Qグレーダー)によるカッピング(味見)では、高得点の84点のスコアを獲得した評価の高いコーヒー豆です。